法律相談:未収金回収の方法(業務用)

投稿日:2024年9月7日

法律相談:未収金回収の方法(業務用)

Q 業務用にガスを購入している会社が料金を支払ってくれません。請求すると少しだけ支払うので、閉栓をしていませんが、未収金の金額が膨らんでいます。「今は支払えないが、来月にはまとまった入金の予定があるから、必ず払います」などと言いますが、実際には支払ってくれません。どのようにすれば支払ってもらえるでしょうか。

A 大変お困りのことと思います。そのような顧客は、営業を続けているものの、思うような利益が上がらず、経費を賄うことができないという状況だと思われます。営業努力によってなんとか収支を改善しようと思いながら、営業を続けています。そして、すべての経費を支払うことができないことから、その顧客なりの優先度を考えて支払っています。営業に必須の経費や強く請求されているところには支払い、それ以外のところは後回しにしています。

 ガス販売店の場合は、人手が不足している場合もあり、請求書を送ったり、たまに電話するだけとなっていて、顧客は「後回しにしてよい」と考えていると思います。

 このような場合には、裁判を起こすことをお勧めします。裁判になった場合、販売店が支払を拒む理由はなく、判決が出て差押を受けることは困りますので、支払の優先順位はぐんと上がります。顧客に対して裁判所から訴状が届くと驚いて、すぐに支払うことが多いと言えます。支払がされれば、裁判を取り下げます。

 弁護士から内容証明郵便を送ることも考えられますが、私の弁護士としての経験からは、まったくと言ってよいほど効果はありません。裁判を起こすことがもっとも有効です。

 裁判を起こす場合には、難しい書類を作成しなければならないと思われるかもしれませんが、弊社の保証サービスを採用いただいている皆様に対しては、私が訴状を作成して提供しますので、それをご利用下さい。また、様々な相談にも対応致します。

 なお、家庭用のガスの供給については、裁判をせずに差押えをすることができます。そのことについては、別に説明したいと思います。